「れんこん」で年末年始の 体調を整えましょう

 冬至、太陽が恋しいこの季節にゆずを太陽に見立てゆず風呂につかり、輝くかぼちゃの黄色を愛でながら小豆かぼちゃをいただく。大晦日には長寿を願い年越しそば。
 そして慌ただしい年の瀬から一転、元旦の朝はあらたまった静かな朝を迎える。清々しい気持ちで新年の挨拶を交わし、雑煮やおせち料理をいただく。毎年繰り返されるこの風景が一年で一番好き。
 みなさまのお正月はいかがでしょうか。12月から新年にかけては、晴れの日のごちそう続きで胃腸が疲れを起こし、鼻水や咳が出始める・・・。こうして食べ過ぎから風邪に移行するケースも少なくありません。
 そこで、胃腸の調子を整え、咳やたんなどの呼吸器系の不調を改善してくれるありがたい食材、それが「れんこん」です。漢方に「相似の理論」という考え方があります。これは「形が同じ物は性質も同じ」という考え方で、例えば根菜を人間の足腰に見立て、根菜を食べると足腰が丈夫になる、足腰が温まるといわれています。れんこんで例えると、れんこんにはたくさんの穴が開いていて節の部分できゅっと詰まっています。その穴を締める作用が、人間の体の穴にあたる気管支やのど・鼻に効くという不思議な力を持っています。
 我が家では、子どもが咳をし始めたり鼻水が出始めると、決まってれんこんのきんぴらを作ります。れんこんをごま油で炒め、少量の水で柔らかくなるまで炒め煮をしてから醤油で味付け・・・と、いたってシンプルな料理。身体が求めているのでしょうね。子どもは器いっぱいのれんこんのきんぴらをペロリと完食します。れんこんの薬効が効いてか、咳や鼻水が長引くことはまずありません。
 れんこんをすりおろし、汁ものに入れると、とろみがついて食べやすいです。薬の役目も果たしてくれて、炒めたりすりおろしたり変幻自在のありがたい食材「れんこん」。胃腸の調子を整え、のど・鼻の不調を改善するれんこんを使って、お正月のおもてなし料理「れんこんの袋煮」をご紹介しましょう。
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